私たちは結婚式と宴を終えてルドマンの別荘で星空を見上げて いた。

幸せだった・・・ううん、今も幸せだけどあの時は今まで生きてきた 中で一番幸せだった。

目を瞑ると今でも浮かんでくる。
愛しい人との結婚式が

ドキドキしながらリュカがシルクのベールを山奥の村から持ってくる のを待ってた。

そしてリュカがそれを持って帰ってきてわたしにかぶせてキスして 言ってくれた。
「とってもきれいだよビアンカ」

頬が紅くなるのを感じた
「ありがとう リュカ 
 さあ、わたしを教会に連れてって」

幸せな時間の始まりを告げる鐘がサラボナ中に鳴り響き
街のみんなが私たちのことを祝福してくれた。

結婚式でも宴でもフローラさんが……笑顔で祝福してくれた。
「おめでとう ビアンカさん お似合いの夫婦ですわ」
私は少し俯いて言った。
「ありがとう… 
 でも……ごめんなさい 本当はフローラさんが――」

そう言った時、フローラさんは微笑み唇に手を当てて、首を振った。
「そうじゃないです。 ビアンカさん あなたはリュカさんに選ばれ たのですよ?
 リュカさんはあなたのことを心から愛しています。 あなたを見つ める彼の目をみていれば一目瞭然ですわ。 そして、あなたもリュカさんのことを愛しているのでしょう?」
「はい…… 幼い頃からずっと彼のことを愛しています。」
「ふふふ それでいいのです。 お幸せにね。」

そう言って彼女はある歌を口ずさむんで、去っていった。

――ア〜チ〜チ〜ア〜チ〜♪ 萌えて(燃えて)いるのだろうか〜? ♪――

そんな彼女にビアンカはそっと微笑む。

………あんな歌どこで知ったのかしら?
ふふ…ありがとフローラさん 私…あなたの分までリュカのことを幸 せにするからね


と、話を戻して……

サラボナの教会で私達は永遠の愛を誓った。
ベールからチラッとリュカの瞳を見ると彼は優しく微笑んでくれた。
そして愛する人と永遠の愛を誓う口づけ

すべてのことが新鮮に見えた。

私たちは宴が早めに終わったのでルドマンさんの別荘で瞬く星空を眺 めていた……。
きっとルドマンさんたちが気を遣ってくれたんだろう。

宴は街をあげて行われた。 
その宴会は夜遅くまで続くのだろうと私達は予測していた。
そして、私達がルドマンさんにお礼を言いに行った時ルドマンさんは だいぶ出来上がっていたようだった。
「よっ!!ご両人!! 熱いぞ!畜生〜!! なにっ!? 宴の酒が まわってきた?
そうか!ではもう寝なくてはな!! おい、すぐに用意しなさい」
そう言ってルドマンさんは、使用人を呼んだ。

私はリュカと目を合わせて無言の会話

ねぇリュカ 私たち何も言ってないわよね?
うん、言ってない


それからしばらくして…
「さあ、別荘の準備が整ったようだ 
 みんなまだ飲み足りないようだからもうすこし宴を続けようと思 う。
 さあ、今日は疲れただろう ゆっくりお休み」

――こんなことがありしばらく私達は何だか眠れなくて星を眺めてい た。 


「ねえ リュカ これからはずっと一緒だよ」
「うん いつまでもずっと一緒にいよう」

なんだか不思議な気分だな
前までずっと一人で眺めてた星空を今は愛する人と一緒に眺めてる。

今までのいろいろな思いが溢れてきて涙が零れた。

ずっと一人で生きていこうと覚悟してけど今は一人じゃない
愛しい人と一緒にいれる
リュカはわたしを選んでくれた
私を愛していてくれる
嬉しくて幸せで
もう涙が止まらない

そんなわたしの気持ちをわかってくれたのか
リュカはわたしを優しく抱きしめてくれた。

彼の胸の中で温もりを感じながら泣いた。

もうわたしは一人じゃないんだ

そう思うとまた涙が溢れてきた。

泣き止んだらなんだか恥ずかしくなった。
「ご、ごめんね 突然泣き出しちゃって
 幸せすぎて嬉しすぎて涙が出てきちゃった」

リュカは彼女にそっと優しい微笑を返す。
「ううん いいんだ 僕も幸せだよ 
 いつでも僕はビアンカの傍にいるから
 さあ もう寝ようか」

わたしはその言葉を聞いて心臓が高鳴り頬が赤くなった。
「そ、そうね そうしましょう」

ああ いよいよね 
愛する人との初めての夜

これからどんなことがあるんだろう?

わたしはこれから起こることに想像を膨らませ胸をドキドキさせなが らリュカとベットに入った。

ベットに入るとリュカと目が合った。
優しくて不思議な瞳にわたしの胸の鼓動が一段と早くなった。
すると突然リュカがわたしに口づけをした。

ありえないほどわたしの心臓の動きが速い
こんなこと彼に知られたら恥ずかしい

「お休み ビアンカ」

「え!?あ、うん お休み」

リュカはすぐに寝てしまった・・・・


・・・・わ、わたしったら何を期待してたのよ
そう思うととても恥ずかしくなった。




ビアンカは頬を少し紅くし膨らませて拗ねた(?)
もう……リュカのバカ……










――この夫婦きっと幸せになるでしょう。



アクセス解析 SEO/SEO対策