”ねえ。ゼシカ 一緒に散歩しない?”


決意を秘めて、僕は君を誘う

旅が終わって数年。

お互い好きになってどれくらい経つ?



外は暖かくて、青い空に舞う桜が綺麗。


決意を秘めて、君と歩く。

あの場所に、君と向かう

他愛無い会話をしながら・・・。


大きな桜木。

両手をいっぱいに広げても

二人で手を繋いで広げても

届かなくて・・・。



君は驚く。

「おっきな桜の木だね」

木に寄りかかって

木を抱きしめるようにして、君は言う。

「きっと、二人一緒に手を繋いでも届かないよ。」

だったら・・・

だったら、いつかこの木を抱きしめられるくらい

たくさんの家族つくろう

なんて、恥ずかしくて言えなくて



決意を秘めて、君と手を繋ぐ。





君に目を瞑ってもらって歩く。

花いっぱいの道を・・・

そしてその先にはまた大きな桜の木

さっきより大きくて、立派に咲いていた。

僕の合図で、君は瞳を開ける。


君はまた驚いた。

君の耳元で囁く。

「後ろ振り向いてみて」


君は口を両手で覆って。

「うわぁ〜 綺麗な花がたくさん」


そうだよ

とっても綺麗な花が咲いてるんだよ

君と歩んだ道には

たくさんの花が咲いているんだよ



幼い少女のように花と戯れる君。

花に負けないくらい

君も綺麗だよ

なんて、恥ずかしくて言えなくて・・・。




大きな桜の木の下で

君と語り合う


風の囁き

枝と枝が掠れる音

花の香り

心地よい温もり


知らない間に君は眠っていて

無防備な君の寝顔に

見慣れたはずの寝顔に

ドキリと胸がなって

そっと唇重ねた


そしてまた君の耳元に囁いた。





”来年も、再来年もずっとずっと

君と一緒にこの桜を見たいんだ”



少し君の寝顔が微笑んで見えるのは

僕の願望かな?


平和な日々の中

君と一緒にいることに

幸せを感じながら

僕もいつの間にか眠ってた












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